私たち荒島地区活性化推進協議会は、平成5年3月発足以来、お陰様で今年設立30年を迎えることができました。
この間、地域内外の多くの皆様方のご理解とご支援をいただき、古代出雲王陵の丘を活用した世代間交流や次世代を担う小学生のふるさと教育支援、また、福井県東藤島地区との地域間交流などに取り組んできました。30周年記念事業として12月10~11日に、式典・講演会・桜の植樹を行いましたのでご紹介します。
◆記念式典(令和5年12月10日、荒島交流センター)
式典では、勝部幸治会長が「設立30年を迎えることができたのも、先輩の皆様方のご尽力のお陰。組織や事業の見直し、次世代の担い手づくりにも着手しました。引き続き温かい目で見守って下さい」と挨拶で謝辞を述べ、当会発展にご尽力いただいた前会長の大槻嘉光様を筆頭に11名(故人含む)の皆様に それぞれ感謝状を贈呈いたしました。
◆記念講演会『荒島の魅力を探そう~堀田仁助に学ぶ地域の宝探し~』(同日、荒島交流センター)
式典の後は、元加納美術館館長の神英雄(じんひでお)先生による講演会。地域外からの参加者を含め50人超が聴講しました。
講演では、江戸末期に徒歩で蝦夷地の海岸線を初めて測量した堀田仁助の足跡を自ら踏査した様子を地図や写真で解説され、「仁助は『海の道を拓いた人』として、島根が世界に誇るひとり」とし、「故郷は人格形成に大きな影響を与える。世界に視野を広げましょう」と呼びかけました。
神先生は早朝と夕方、カメラを手に中海沿岸一帯を散歩し、四季折々見せる美しい風景や生き物の生態を撮影されますが、今回はその一部をスライドショーにして紹介、解説されました。「中海は『ダーウィンが来た!』に取り上げられてもおかしくないくらい、素晴らしいところ」と語り、うっすら涙を浮かべて「荒島 バンザイ」と結び、会場から大きな拍手が送られました。
なお、神先生は2000年春、京都から島根(三隅町)に転居。歴史地理学者の視点から、日本最大規模の室谷棚田や世界初の缶コーヒーを作った三浦義武、石見地方の宗教などの著書を世に問うて、9年前からここ荒島に住んでおられます。
◆桜の植樹祭(令和5年12月11日、古代出雲王陵の丘公園)
当会の設立30年を祝って、安来十神ライオンズクラブ(本田邦光会長)から八重紅枝垂桜16本、大島桜15本、うこん桜8本、寒緋桜11本の計50本を寄贈していただき、王陵の丘に記念植樹を行いました。寄贈いただいた桜は、いずれも高さが3m近くある2~3年苗です。
植樹祭には、田中安来市長ら来賓、荒島小学校6年生22人と1年生代表2人、それに活性化協議会会員らが出席し、主催者側を代表してライオンズの本田会長と当会の勝部会長が「植樹を機にさらに荒島を元気にしてください」、「児童の皆さんが成人し一度荒島を離れても、自分が植えた桜を見に来てほしい」などとあいさつをおこないました。
その後、ステージ横で田中市長や児童代表らが記念植樹(写真)した後、参加者も同公園駐車場周りや正面登山道脇でそれぞれ植樹しました。6年生の細田瑞姫さんは「みんなと協力して桜を植えることができ、いい思い出になりました」と話していました。再来年には、お花見ができるといいですね!
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